去年の暮れ、こんな事があった。
と言っても、ついこの間の出来事だ。
午前中に玄関のチャイムが鳴ったので、ドアを開けると、引っ越し業者の人がそこに立っていた。
大きな引っ越しトラックが2台、近所の道に止まっていた。
業者の若い男の人が、「◇◇さんとこで引っ越しをします」と言って、ボックスティッシュを一箱自分に差し出した。
ほお、◇◇さんが引っ越しされるのか、
でも、本人からは何も聞いてないけど……
◇◇さんのお宅を見ると、いつも駐車場に置いてあったいろいろな物が見えなかった。
なくなっていたのだ。
家の周りもひっそりとしていた。
ところが、その日の夕方、また大きな引っ越しトラックが来て、その後トラックはどこかへ行った。
そして、◇◇さんの家を見ると、駐車場には荷物が見え、夜には、部屋の照明が灯った。
ええええーーーーっ!!
引っ越しされたんじゃあないの!!??
◇◇さんからは引っ越しの挨拶もなかったので、とても不思議に思っていた私は、オジサンにこの話をした。
オジサンは、「引っ越し先まで行ってから、気が変わって引っ越しをやめたんだろう」と言った。
さらに、「引っ越し先で何か手違いがあって、戻って来たのかもしれない」
と言った。
ええええ、そんなことがあるのかなあ?
オジサンは、こんなことも言った。「夜逃げだったのかな?」
でも、それは違うだろ。
夜逃げなら、あんな大きなトラックが白昼堂々と来ないし、第一引っ越し業者が挨拶なんかしないだろう。
では、今日は、引っ越しの見積もりだけだったのかな?
見積もりにトラックが来るだろうか?
謎は深まるばかりだった。
そして、オジサンと私がいろいろ想像した結果、次の結論に達した。
つまり、私が引っ越しだと思ったのは、◇◇さんが出て行くことではなく、◇◇家に誰かが越してきたということだ。
◇◇さんは、そのままここにいて、誰かがやって来た。
トラック2台分の荷物を持って。
うーーーーーん、それもどうかなあ?
トラック2台分の荷物は、それと同じ量の荷物を掃き出さないと、家の中に収まらないと思う……
その後数日が過ぎ、◇◇さんと直接会う機会もなかったが、◇◇家では、いつもと変わらない生活が行われているように感じた。
あの、引っ越しはなんだったのか?
ひょっとしたら、日にちを間違えていたのかなあ?
そして、大晦日の日、
◇◇家の奥さんがウチへ来られた。
「この度、引っ越しします」
えっ!!
数日前のトラックが来た日に、大方の荷物は運んだそうである。
その後は、残りの荷物を少しずつ取りにきていると言われた。
ああ、そういうことだったのか。wwwwww