2018年10月30日火曜日

又吉ワールド

芥川賞作家又吉直樹さんの新聞連載小説を読んでいる。
ネタばらしになるのでストーリーに関することは書けないが、どうしても記事にしてみたくなった事柄がある。

登場人物の一人である男性がサッカーについて語るシーンがある。
それは、gongitune にとっては彼が突然雄弁に語り始めたとしか思えない場面であった。
gongitune 自身がサッカーについてあまり詳しく知らないと言うか、ルールも含めてサッカーの歴史的背景とか世界大会の意義だとか本気で知ろうとしたことがない。
常識的な知識にも乏しいと思っている。
だから、その男性の発した言葉の内容が極めて鮮烈であった。
サッカーの起源について、ルールについて、短いけれど彼は熱く語っていた。
具体的な選手の名前も登場した。
マラドーナ……あまりにも有名な選手なので彼についてはgongitune も知っている。
彼の顔もボールさばきも映像として浮かんでくる。
クライフ……え?
そんな選手の名前は聞いたことがない。
クライフを検索したら、彼はサッカーの歴史を変えるような重要な功績を残した選手として紹介されていた。
でも、全く知らない選手だ。

このような記述が登場人物の発言に盛り込まれていた。
サッカー選手や熱烈なファンにとってクライフ選手は忘れてはいけない存在なのかもしれない。

ふと思い出した。
又吉直樹氏はサッカー少年だったのだ。
彼の小説にサッカーについて熱く蘊蓄を語る人物が登場するのは自然なことだと思った。
そうだ、そうだ、そうなんだと納得した。

この1シーンが小説全体にとってどんな意味付けになるのか、それはまだ分からない。
gongitune が気付いてないだけかもしれない。

いずれにしても、人の心理描写が渦巻きのようにうねって複雑に交錯しているから又吉氏の言葉を操る文学的才能に圧倒されてしまう。
「火花」同様、この作品も難解で奥深い又吉ワールドであることには間違いない。




2 件のコメント:

Toshi さんのコメント...

又吉さんの本は読んだことはありませんが、
マラドーナやクライフはよく知ってますよ。
特にヨハン・クライフはワールドカップの
ミュンヘン大会の時に初めて見て、衝撃を
受けました。
それまで、バックス、中盤、ホワードと
分担が決められていたポジションを彼は、
縦横無尽に走り回って、ローテション・
フットボールとも言われてました。
当時は、サラサラの髪の毛をなびかせ
格好良かったです。
惜しくも、決勝で当時の西ドイツに破れ
ましたが、以来オランダはサッカーの強国
として君臨するようになったと思います。
ほんの思い出です。

gongitune さんのコメント...

Toshiさん、Toshiさんからもサッカーへの熱い思いの
コメントをいただき、ありがとうございます。
クライフ選手のことは何も知らないのですが、彼の偉業が
多くのサッカーファンを魅了し、新しい時代を作ってくれた
のですね。
Toshiさんが心躍らせて当時のサッカーを観戦し、クライフ
選手の動きを追っていたことが伝わってきました。
又吉直樹氏の小説のお陰でサッカー界の新たな歴史を知る
ことができ、嬉しいです。