2014年7月4日金曜日

小さいおうち

中島京子さんはgongituneよりもずっと若い戦後生まれの作家である。
この小説では、戦前の昭和時代を生きる人々の日常が細やかに描かれている。
本当にその時代に生きた人でないと知り得ないような庶民の生活や情景が鮮やかに描かれているので驚いた。
きっと中島さんは幼い頃から戦争時代の話を身近に聞く機会があった人なんだろうなあと思った。

gongitune は幼少時に祖母から時々戦時中の話を聞かされていた。
両親からも聞いていたが、祖母からの情報が一番多かったように思う。
殆どは忘れているのだが、断片的な幾つかの出来事の記憶は、暗くて希望の持てない戦時中のイメージとして残っている。

祖母が他界してからは、戦争の話をする大人はもう周りには誰もいなくなった。

話がそれてしまったが、
著者の中島京子さんの描く昭和の日本は、暗くて希望の持てない戦中時代とは少しイメージが違っていた。
いえ、かなりの部分で違っていた。
gongituneが覚えている歴史の教科書や文献、TV番組などで得た情報とは全く違うカテゴリーで人々の生活が描かれていたのだ。

もっとも、日本史が苦手なgongituneは、一般人に比べて常識的な知識が著しく欠如しているのだが。

中島さんの知識と情報量に驚くばかりだった。
巻末に船曳由美さんとの対談があり、その中で、中島さんは祖母との関わりがこの小説を書いた遠いきっかけになったと話されている。
けれど、きちんとした話を聞かないうちに祖母は他界されたそうだ。
その後、ご自分で戦前について調べられたそうだ。


ところで、「小さいおうち」を読むきっかけは、この小説が直木賞受賞作だからという訳ではない。
この原作が山田洋次監督で映画化され、黒木華さんが出演するので映画に興味を持ったのである。
黒木華さんは映画「舟を編む」以来、好きになった女優さんだ。
「舟を編む」では原作に描かれるほど、重要なキャラクターとして登場していなかったので残念だった。

現在は朝ドラ「花子とアン」に出演中である。


そして、これからが、
実は、今日一番書きたかったことである。

小説「小さいおうち」というタイトルがgongituneにはとても気掛かりだった。
はっきり言って、
これは困ると思った。

何故なら、gongituneが子ども時代に出会った最も印象的で最も好きな絵本と同じタイトルだから。それは、バージニア・リー・バートンの「ちいさいおうち」である。
(2009年3月28日に記事を書いている)

「小さい」と「ちいさい」で区別はされているが。

なんで同じタイトルなの?

タイトルに違和感を感じながら読み進めていたのは事実だ。

しかし、このタイトルの意味が、最終章で明かされた。
あ、そうだったんだ!

やっと納得した。

「ちいさいおうち」と「小さいおうち」
私の大好きな絵本と繋がっていることが、
今は嬉しい。

読んでよかった。

次は、映画を観たいと思っている。




ダラダラ書きましたが、結局この記事からは、「小さいおうち」のストーリーや内容について何も分からないと思います。
gongituneのブログはそれを伝えることが目的ではないのでご了承願います。
ネタばらしも好きではありません。

でも、ひとつだけ、お知らせしたいことがありました。

作中に、
「資生堂の花椿ビスケット」というお菓子の名前が登場します。
昭和初期にそんなビスケットがあったんだと思って調べたら、何と現在も販売されていることがわかったのです。

へええ。

東京では有名なのかな。
ちょっと気になるビスケット。



4 件のコメント:

凛羅 さんのコメント...

小さいおうち、何だか読みたくなりました。

黒木華さん、あたしも好きです。
朝ドラの純と愛にも出られてましたよね。
その中で普段は標準語なのに怒るシーンで関西弁になられた時があって、自然な関西弁だったので、あぁ~生粋の関西人なんだ~って思って、それから興味持つようになりました。

あたしも祖母が亡くなる半年前に今まで聴いたことのなかった戦争の歌を毎日のように歌い出して、その題名が何かすら分からないままで、いまだに不思議でなりません。
探偵ナイトスクープに投稿すればって言われたけど、その勇気もないのでそのままです(笑)
こんなことならもっと戦時中の話を祖母から聞いておけば良かったな~と後悔しています。

gongitune さんのコメント...

りんちゃん、こんばんは~^^
コメントありがとう!

「小さいおうち」に興味を持っていただいて嬉しいです。
黒木華さんは純と愛に出演されていたのですね。その朝ドラは殆ど観なかったので彼女のことも知りませんでした。大阪出身の方ですね。

りんちゃんもお祖母様から戦時中の話を聞かれていたのですね。

子どもの頃は何気なく聞いていただけでした。ホントに、もっと真剣に聞いておけばよかったと私も今になって思います。

映画と原作はたぶん違うイメージになるのかなと思っていますが、映画も観てみたいです。

りんちゃんも、よかったら原作を読んで感想をまた聞かせてくださいね。

ソフィー さんのコメント...

「小さなおうち」読みました
それが映画になるということで 映画を見たいと思いつつもまだみていません
私も黒木さんがどのような演技をされているかとても見たいと思っています
昭和のころ お手伝いさんとか、ねえやって言われた人が けっこう文学に影響していると思いますよ
太宰治や 「赤とんぼ」の歌にも 姉やとよばれた いわゆる女中さんがでてきます
そして、とても大きな影響を 与えています昭和の日本には お手伝いさんって くらしに中で大きな存在感があったのでしょうね

gongitune さんのコメント...

ソフィーさんもお読みになったのですね。
黒木華さんのお手伝いさんは、イメージしやすいです。映画の中でどんな存在感になるのか興味があります。

昭和のテレビドラマや映画にはお手伝いさんがよく出てきましたね。
お金持ちのお宅でしたけど。

タキちゃんはホントに頭がよくてお手伝いさんの鏡ですよね。