昨日ボランティア活動で、2、3年生の子どもたちと一緒に遊んだ。
私は、子ども時代に、三角ベースをしたことがない。
理由は、三つある。
まず、野球のルールを知らなかったから。
野球に興味をもって、ルールが理解できるようになったのは、中学生になってからだ。
二つ目の理由は、何か用具を扱って体をコントロールしながら動くという基礎的な運動能力や体力がなかったから。同年齢の子どもと比べても、著しく欠如していた。
何も持たなくても遊べる鬼ごっこやかくれんぼはしていたけど。
そして、三つ目の理由は、そういう遊びをする子どもが身近にいなかったから。
男兄弟でもいれば、多少は興味を持っていたのかもしれない。
近所や学校で男の子たちがそういう遊びをしていた場面をよく覚えてない。
実際はあったけど、自分が気が付いてなかったのかもしれない。
昨日は、3年生のY君が誘ってくれた。彼は、いつも阪神帽をかぶっている。
試合は、すべてY君の指示で進められた。
二つのチームに分かれた。1チームが2~3人である。
Y君が私にこう言った。
「ドーイツピッチャーになって」
「ん? ドイツのピッチャー?」
(なんだ、そりゃ?? ドイツ人が野球するかなあ )
すると、Y君、
「違う、ドイツじゃなくて、ドーイツ!」
ああ、「同一」のことね。
つまり、私の役目は、両チームで共通のピッチャーだった。
三角ベースのルールは、その時の人数や状況によっていろいろ変化するようだ。
地方によっても違うらしい。私も、詳しくは知らない。
とにかく、ベースは3個しかない。昨日使ったのは、2個だった。
極めて特殊なルールなのだ。
まず、ピッチャーである私は、バックネットの前から打者にボールを投げる。通常の野球ならバッターが立つ位置にピッチャーがいるのだ。
バッターは、その反対側、つまり普通ならピッチャーが投げる位置に立つ。
ピッチャーとバッターは、完璧に逆の位置にいるわけだ。
そして、投手と打者の間に、2個のベースが左右に離れて置いてある。
図で描けばすぐ分かるのだが、言葉だけで説明するととてもややこしい話だ。
バッターは、ボールを打っても走らない。
これは、実に不思議なルールで驚いた。
走るのは、同じチームの他の子だ。
Y君は、言わば、監督兼コーチ兼審判、そして、もちろん選手だった。
選手会長でもあったわけだ。
Y君以外の子どもは(女の子2名を含む)、三角ベースのルールをよく分かってないので、彼の指示に従っていた。
Y君は、かなり公平な判定をしていたと思う。
ボールが転がったり飛んで行ったりしたら、とりあえずボールに一番近いか、取りやすい状況にいる者がボールを取りに行くという暗黙のルールがあった。
これによって、ピッチャーである私がボールを追って走り回るという状況は殆どなかった。
私の後ろは、ネットが張られているので、そんなに遠くまでボールは転がらなかった。
ピッチャーがよっぽど方向違いのとんでもないボールを投げない限り、バッターの後方の遠くまでボールが飛んでいくこともなかった。
時々、バッターY君は、自分の打ったボールを取りに後ろに走って行った。この場合は、ファウルだった。
かくして、炎天下での三角ベースは、ある意味で省エネ野球だったので、助かった。
試合結果は、2隊2の引き分けだった。
昔から地域で子どもから子どもへと引き継がれてきた遊びだと思う。
こういう遊びがまだ健在であることが、嬉しい。
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