スーパーのカート置き場には、お子様向けカートが置かれている。正しくは、お子様連れの保護者向け
カートだろう。この座席に座った幼児がハンドル操作してカートを動かすわけではないので。
先日、このカートの運転席に2歳半ぐらいの男の子が座ってハンドルを握っていた。写真のような状態
で、止まったままのカートである。母親の姿は近くに見えない。
男の子は、しばらく一人で遊んでいたが、そのうち、運転席を降り始めた。車のドアが開閉式ではない
ので、よっこらしょと、またいで降りた。カートとカートのすき間はわずかで、向こう側は手すりがあり、そ
の間を、体をよじりながら男の子は器用に抜け出てきた。
ドライブごっこに飽きた彼は、母親の所へでも行くのかと思った。
ところが、この後の男の子の行動は、予想外だった。
彼は、今度は、助手席側から、同じ車に乗り込んだのだ。こちら側の方がずっと難しいと思われた。
大量に積まれたカゴの合間を縫うようにして、男の子は、再び運転席に座った。
「こっちからも乗りたかったんだね」 と、思わず私は彼に声を掛けた。
男の子は、とっても嬉しそうな顔をした。
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