パトカーの赤色灯は、V字型だって。
一度だけ、助手席に乗せてもらったことがある。もちろん、容疑者としてではない。容疑者が連行される
時は、助手席に乗らないと思う。
かつて、職場のイベントで、本物のパトカーがやって来た。一通りのプログラムが終わったあとで、会の
進行役の警察官が、「この会場で、今日誕生日の人はいませんか?」 と呼びかけた。何百人もの人
が集まっていたが、会場はしーんと静まりかえった。「では、あした誕生日の人でもいいですよ。パトカー
に乗せてあげます」 そこで私は、今思い出すと、よくもまあ、あんな厚かましいことが言えたなあと、恥
ずかしくなってしまうのだが、こう叫んだ。「私、今日が誕生日ではありませんが、あした結婚するんで
す!」 結婚式の前日だったのは本当である。それは、その会場にいた人達も周知のことだった。
私は、大勢の羨望?の眼差しを全身に受けながら、かなり緊張して、パトカーの助手席に誘導された。
目の前にあるのは、おびただしい数のメーター類や、大小のカラフルなスイッチ等の計器や装置だっ
た。
車が走り回るには狭すぎる会場を、びゅんびゅんと、低速走行して、あっという間にパトカー同乗体験は
終わった。
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