4月から町内会の役員を引き受けている。
主な仕事は、回覧物などの印刷や配布の仕分けである。昨夜は、集会所で、配布物の印刷を行った。
私は、印刷機で、A4版の用紙に次々と印刷していった。ほとんど機械的に、印刷枚数の数字キーと
スタートボタンをぽんぽこ押すだけの単純作業となっていた。
ずっと順調に印刷機は作動していたが、ある時突然、残り印刷枚数のカウンター表示が、0になった
次の瞬間、元の枚数表示に戻った。このため、次の印刷枚数を設定する前に、いちいちクリアキーを
押して0にしなければならなくなった。面倒な操作になったが、それでも印刷自体は、問題なくできたの
で、そのまま続けていった。すると、あと30枚足らずで終了という時に、残り枚数の表示をぱっと見る
と、なんと、2408の数字が見えたので、あわててストップキーを押した。
どうなっているんだ、この機械は!!
結局5枚程余分に印刷しただけで、大事には至らなかったが。私がどこか変な操作をしただろうか?
パソコンではよくあることだ。ちょっとよそのキーに触れただけで、見覚えのない画面が突然現れたり、
いうことを聞かなくなったり……
しかし、異変はこれだけではなかった。
私を含め、1階の部屋で、5人で作業をしていたが、途中で、ガタゴトと物音が聞こえた。
「今のは、何の音?」 「さあ、私は何も聞こえなかったよ」 「ええっ、うそお!」
しばらくして、再び、2階から物音が、今度は、はっきりとした音なので、5人共聞こえた。
「2階で体操教室の人がドスドスしているんだわ」 物音の主は、体操教室同好会、ということに話は落
ち着いた。
そして、私達の印刷作業が終わり、玄関に行った時、2階へ上る階段を見上げると、ひっそりとして、
人の気配が全く感じられない。「ちょっとお、誰もいないよお」 「じゃあ、あの音は何だったの?」
「誰かいるんと違う?」 「でも、玄関の靴は、私達のだけよ」 「体操教室の人は、先に帰ったんでしょ
う」
そう、私達よりあとに来て、先に帰った、とすれば、謎は解ける。でも、私には、誰かが階段を上り下り
する足音は聞こえなかった。 ぞくーっ!
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